情報交換会の実施について
大学生の健康づくりをさらに進めることを目的に、府内大学の学生の健康づくりに関わる職員を対象とした情報交換会を行いました。本取組は、令和4年度から開始し、今年で4回目の実施となりました。
前半は、大阪府から「大阪の健康課題や現状」や「健康キャンパス・プロジェクトの取組み」について説明を行ったのち、武庫川女子大学 内藤 義彦 名誉教授から「女子大生における現在の健康課題と今後の健康管理の方向性」というテーマで、ライフコースアプローチの観点から若年女性のやせをはじめとする健康課題や、大学で実践しているチュートリアル学習を取り入れた教育の事例についてもお話しいただきました。
続けて、帝塚山学院大学 食環境学部 管理栄養学科 西田 有里 准教授から「自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの取組に関して」というテーマで、学生の野菜摂取量の増加を目的とした、学生食堂でのナッジを使った食環境整備の実践事例について情報提供をしていただきました。
各講師からは、各大学で実施されている学生の健康づくりに関する取組みや実践に向けたポイントを具体的にご紹介いただき、参加者からも「自身の大学でも取り入れたい」という声が挙がっていました。
内藤名誉教授の講義
「女子大生における現在の健康課題と今後の健康管理の方向性」
西田准教授の情報提供
「自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの取組に関して」
後半は、参加者を複数グループに分けてグループワークを実施しました。「学生の健康づくり(肥満・やせ/栄養・食生活)についての課題と必要なこと」、「学生の健康づくりにおいて府内の大学や行政と協力して実施したいこと」をテーマとしてグループワークを行い、各グループでは活発な意見交換が見られました。
グループからは、肥満・やせなどの課題のある学生に対して「個別に体組成測定を実施している」、「管理栄養士による栄養指導を行っている」といった好事例を共有いただきました。学生の健康づくりへの課題としては、「不規則な生活により食生活が乱れていたり、運動習慣がない」ことや「学生との健康観のずれがある」などが挙げられました。また、「行政と連携して、学生のヘルスリテラシーの向上に力を入れていきたい」、「大学・行政が連携し、学生のニーズにあった啓発媒体を作成してほしい」といった行政と連携した健康教育の実施や、啓発媒体の作成を求める意見がありました。
講師の先生方と参加者から学生の健康づくりへの熱い思いを共有いただき、有意義な時間となりました。
大阪府では、内藤名誉教授、西田准教授から講義いただいた内容やグループワークでの意見を活かしながら、引き続き大学と連携して学生への健康啓発を行い、若い世代への健康づくりの取組を推進していきます。
グループワークの様子