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喫煙対策と健康経営

NPO法人 健康経営研究会 理事長 岡田 邦夫 氏

今回は喫煙対策についてお話をします。
タバコの影響については多くの方がご存じかと思いますが、さまざまな研究結果を見ますと、日本において亡くなる原因としてタバコによるものが非常に多いです。したがって、いかにして喫煙対策に取り組むかということが重要になります。
なお、健康経営優良法人の認定を取得するには、受動喫煙対策が必須要件です。
みなさんの職場はいかがでしょうか?
昔はタバコを吸う場所を分ければ良かったけど、将来的には職場全体を禁煙にして受動喫煙を予防することが求められています。
また、タバコの臭いも良くないという研究結果も出てきています。
快適な職場を作るには多くの方が禁煙をされて、職場内ではタバコを吸わないことが重要です。

タバコの害については多くの方がご存じだと思います。
最近では肺の病気(COPD)が非常に増えてきており、将来的には日本人の死因の上位に入ることになるであろうと心配されています。
また、喫煙者が交通事故にあった時の死亡率が非常に高いという研究論文も、東北大学の先生方から出ています。
つまり、みなさんの会社において、営業で車に乗る方や運送業などドライバーの方がいる場合、その従業員がタバコを吸っておられると交通事故のリスクが高くなるということになります。

時間はかかるかもしれませんが、経営者が「我が社は禁煙に取り組む」という方針を打ち出し、
多くの従業員にこれを理解してもらいながら、最終的には敷地内禁煙の職場環境を作るように進めてください。
そうすると、タバコを吸わない方にとっても受動喫煙の防止になり、健康視点から考えると極めて大きな成果が期待できます。

喫煙対策はトップダウンで進めていくことが大切です。
経営者が「我が社は禁煙に取り組む」ということを表明し、段階的に進めてください。
突然「今日から禁煙です」と言うと、従業員はびっくりされるかもしれません。よって、「今年はこういう形で禁煙を進めていきます」、「来年はこうします」と少しずつ進めて、最終的に職場ではタバコを吸わないようになることを目指してください。
喫煙対策は会社にとっても従業員にとっても、事故を予防する労働安全という意味でも極めて重要です。

喫煙対策は、先程も申し上げましたように、トップダウンで進めることです。
健康経営の基本的な考え方は、経営者が自分の考えを表明しトップダウンで進め、多くの従業員の理解を得ることが大切です。 よってその考え方自体が間違っていたら問題です。つまり、経営者のヘルスリテラシーが問われています。
経営者のみなさんが正しい健康知識を持って、それを職場に周知していくことが大切です。
トップダウンで始まりますが、最終的には従業員のみなさんが理解して、ボトムアップで進めていけるようになることが大切です。
経営者も従業員もお互いに理解して、快適な職場を作っていくことが健康経営の目指すところです。みなさんも頑張ってください。

NPO法人 健康経営研究会 理事長 岡田 邦夫