製造業
健康産業を扱う企業ブランドのイメージ向上につながると思い、健康経営を始めました。
親会社のフジモトHD株式会社が健康経営に取り組みだすと聞き、当社でも始めてはどうかと提案。今後、中小企業でも健康経営を始める企業がどんどん増えていくことは目に見えていたので、健康産業に関わっている企業として、従業員の健康を考えることは非常に重要であると考えたからです。
経営層 1名
部署担当者 3名
取締役 | 吉田 浩一 |
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管理部 次長 | 寺尾 珠実 |
工場業務課 課長 | 安居 早也登 |
人事総務課 主任 | 坂口 眞理 |
最初はプロジェクトメンバーを募集して開始。
しかし残業時間の管理など総務人事系の仕事に関わることも多かったので、2年目からは総務課にも加わってもらいました。
ウォーキングイベントの開催やヘルスリテラシー向上のための健康情報の発信、女性の健康サポートとして骨粗鬆症検査キットの配布など、優良法人認定基準の全ての評価項目に取り組むことを意識して施策を決定しています。
受動喫煙対策。残留受動喫煙への対策として、休憩時間等に喫煙した場合は30分経過してからでないと席に戻れないことをルール化しました。また禁煙プログラムへのチャレンジを推奨し、禁煙外来の費用は会社が全額負担する制度を設けました。
健康経営開始時に10人いた喫煙者が、4人にまで減りました。
禁煙チャレンジの制度が社内にあることで、もともとタバコをやめようかと検討していた人へ一歩踏み出させる後押しになるようです。
予算をあまりかけずに健康経営をスタートさせたワダカルシウム製薬。
開始翌年から2年連続で優良法人認定を取得した背景には、さまざまな工夫があるようです。
「はい、予算はあまりかけずに健康経営を始めると決めましたので、手作りで何ができるかと考えた時に、当社が使命として掲げている『人々の歩くと元気をささえます』、これを従業員で体現できるような健康経営がいいのではないかと思い、歩くということにフォーカスしました。期間を設定して合計歩数を競うのですが、個人やチーム対抗など競争させることで参加意欲が高まるようです。また、何度もイベントを行うと上位者が固定されてくるので、前回の歩数からのアップ率でランキングを作るなど、多くの従業員が楽しめるように工夫しています。」
「私のいる工場では車通勤の者ばかりで普段はなかなか歩かないのですが、ウォーキングイベントがあると意識して歩こうと思えます。従業員同士でも話題に上がります。」
「1,000歩につき1円をユニセフに寄付するという企画でして、社会貢献になるならとモチベーションアップにもなるようです。」
「朝食サポートとして、ヨーグルト飲料の配達を依頼して社内の冷蔵庫に保管しています。一部を会社が負担することで割安で買えるようにしました。検討当初は朝食に代わるものを探していたのですが、コストもかかるのでハードルが高くて。」
「工場では野菜ジュースを置いています。この取組みは、朝食に関する社内アンケートを実施した際に、朝食をとっている人は多いけれども毎日同じ物を食べている人も多いことが分かり、プラスワンで栄養を補うという発想からです。」
「吉田さんと、寺尾さん、この二人がぐいぐい引っ張ってくださることですね。」
「私たちは健康経営とは何かも知らない状態からのスタートだったのですが、勉強会を開いてくれて他社事例などの情報も教えてくれました。」
「施策を決めて実行し続けていくには、誰かがやる気を出して引っ張っていかないと難しいと思います。外部機関に頼らないなら、なおさらです。外部にコンサルタントを依頼するなどのやり方もありますが、お金をかけなくても自分たちでアイディアを出し合えば健康経営は実践できます。」
「当社が加入している大阪薬業健康保険組合には、当初、優良法人認定取得企業が3社しかなかったのですが、今では10社を超えました。せっかく身近に10社もあるのですから、お声掛けして一緒に何かできたらいいなと思っています。次のステップは、企業間での健康経営コラボレーションですね。」
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