サービス業
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経営層 1名
各部署 3名
計4名
一般廃棄物処理施設の維持管理業務を請け負う株式会社キリン・エンジニアリング・サービス。「人財」を最大の強みと位置づけ、従来より健康診断の受診を徹底していたことやインフルエンザ予防接種の費用補助といった働きやすい環境づくりに取り組んでいました。「健康経営優良法人認定制度を知ったのは2017年です。良い言葉だなと思って調べてみると、当社の健康づくりの方針と重なる部分が多い制度であることを知り、また外部より認定をいただくことで社内の活動に拍車がかかるという期待もあり、認定を目指すことにしました」(柴田さん)
一体的な健康づくりの推進
社員のうち、大阪本社に勤務する十数名を除いて、全国各地35か所の事業所で勤務しており、本社と事業所の結びつきが、他の企業と比べ、とても低いと感じていました。そのため、社内で一体的に健康づくりを推進するための方法を検討する必要がありました。
社員の健康管理
重大事故を未然に防ぐためにも「健康な体でないと安全な作業はできない」と考えています。しかし、設備の点検や維持管理などの立ち仕事が多く、病気に罹患して退職する社員が出るなど、会社として社員の健康のためにできることがもっとあったのではないかという思いがありました。
※ 健康経営年表または、こちらをクリックすると拡大します
Point
まずは本社と事業所の結びつきを深めるため、全ての事業所をまわり、健康経営の取組みについて具体的に説明し、社員に取組みの意義を理解してもらいました。また社員同士のコミュニケーションを促進するため、SNS型のビジネスチャットアプリを利用し、情報提供・情報交換を行えるようにしました。2021年には歩数スマホアプリを使った1か月のウォーキングラリーを開催しました。1 か月累計の最多歩数賞や1週間ごとの個人目標達成者に賞品を贈呈するなどして参加を促しました。
Point
産業医による健康講話や外部サービスによる健康セミナーを月に1回程度開催しています。また毎月発行の社内報では健康情報を発信し、保健師や安全衛生担当者からのコメントを掲載したり、社員の目に留まるような工夫をしています。コロナ禍でリモート環境が整った後はセミナーの動画配信など、社員がいつでも視聴可能な環境を整えました。
また、ストレスチェックの実施義務のない50名未満の事業所や、社員だけでなく就業時間の短いパート社員にも、ストレスチェックや定期健康診断を実施できる体制を整備しました。
社外に健康相談窓口を設置し、電話やメールで心身の不調、がんや女性特有の疾患、ご家族の介護といった相談がいつでも可能なサービスを導入しました。セカンドオピニオンとしての役割や医療機関の紹介にも対応しています。
チャットアプリを利用することで、健康に関するアンケートを実施できるようになりました。また、本社と事業所の結びつきも強くなり、社員同士がイベントを楽しみながら、健康づくりに取り組むようになりました。交流が深まり、心理的な距離感が縮まってきたように感じます。社員の離職が減ってきた感覚もあり、会社が社員の事を考えているというメッセージが伝わった表れではないかと考えています。
セミナーの動画配信は、再生数も少しずつ増えてきており、社員の健康意識が向上していると感じています。全事業所におけるストレスチェック実施やEAPサービス、社員が健康でいつまでも働きやすい環境を整えたことで、社員自ら解決・改善するための自発的行動に繋がりました。会社としては社員の健康づくりを支援し、PDCAサイクルを回せる体制づくりに取り組んでいます。