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健康経営OSAKAレポート

建設業

関西日立株式会社

Pick
up

  • 禁煙対策
  • 運動機会の増進
  • 時間外労働の厳格化
事業内容
建設業
従業員数
221名
男女比
男性80% 女性20%
平均年齢
41歳

組織体制

経営層 2名
総務グループ 3名
各本部、
拠点の部長相当職 9名

14

代表取締役
橋詰 秀彦
取締役 管理本部長
梅田 孝義
総務グループ主任
古川 和輝
総務グループ主任
山口 涼子
総務グループ
内海 愛莉

健康経営をはじめたきっかけ

日立製作所や日立グループ関連会社製品の販売、工事の設計、保守・メンテナンスなどを手掛けている関西日立株式会社。2016年頃、社員の運動不足や喫煙習慣からくる健康リスクを憂慮していましたが、ビジネスセミナーを通して健康経営優良法人認定制度の存在を知りました。『社業の発展と社員の豊かさの統合をめざします』という基本方針に合致する制度として全社で健康経営に取り組み、日立グループでは初となる認定を受けました。以来6期連続(2021年はブライト500)で認定を受け続けています。

健康課題

喫煙率の高さ

社員の喫煙率は33.7%(2015年)という水準にあり、役員においても約半数が喫煙者でした。

肥満率の高さ

社員全体の約半数が肥満に該当し、血圧や脂質検査での有所見者も多くいました。原因としては業務終了後に顧客との飲食を伴う接待や、グループ企業との懇親会を開催する機会が多いこと、さらに個々の運動機会が少ないことも考えられました。

時間外労働の常態化

時間外労働に対する管理が不十分で、特に空調機などの取り付けを行う工事部門では、仕事が集中する繁忙期に月45時間以上の残業を行うこともありました。

※ 健康経営年表または、こちらをクリックすると拡大します

取組内容

禁煙対策

Point

就業時間中の禁煙、さらに禁煙外来にかかる費用を会社が負担しました。また部門ごとに喫煙率をモニタリングするなど、トップダウン型で禁煙対策を推進しました。一方で禁煙にチャレンジする社員1名に対して2名のサポーターを配置し、禁煙の状況を記録・報告し合うなど、社員が能動的に取り組める施策も導入しました。

運動機会の増進

Point

肥満解消を目的として、個々の社員の運動習慣を確立するため、日立健康保険組合が主催するウォーキングイベントに参加しました。100名以上がチームを組んで参加し、スマホアプリに記録した歩数をもとに上位入賞者には表彰も行いました。またフットサル・バスケットボールイベントも企画運営し、運動機会の増進を図りました。

時間外労働の厳格化

Point

時間外労働を縮減するため、残業時間の上限を1 か月45時間までと定めました。またノー残業デーの設定や、業務の効率化をはかるためRPA導入、スマートフォンでのメールチェックを可能して、年間総労働時間についても2,100時間に収まるように管理を徹底しました。一方両立支援としてテレワーク時には子どもの送迎や介護などによる一時中断も可能としました。

勉強会の開催

ヘルスリテラシーの向上を目指して、管理職または一般社員の希望者を対象に「健康リスク」や「ストレッチ運動」、「安全なお酒の飲み方」など健康に関する勉強会をテーマを変えながら開催しました。勉強会に加え、個々の都合の良い時間に関心のある健康情報が得られるよう、健康ポータルサイトを開設しました。健康づくりに役立つ記事の掲載だけでなく、健康・エクササイズをテーマにした人気動画コンテンツも紹介し、就業中でも見ることができるなどフレキシブルな運営を行っています。

健康経営を実施した結果

喫煙率の低下

禁煙対策についても2018年度頃から徐々に成果が表れ、取り組み開始前に33.7% だった喫煙率が、現在では12.3%まで減少しました。目標値に定める10%を達成するまで取り組みを継続していきます。

肥満率の減少

ウォーキングをはじめとする運動の習慣化や食生活に対する意識の向上も見られ、肥満率は30%近くまで低下しました。管理職の意識が変わったことで、社員にも改善がみられるようになったと思います。また禁煙をしたことで、体重が増加しないように運動習慣を取り入れる、といった事例も見られました。

時間外労働の削減

長時間労働の抑制を目的とした取り組みは徐々に形になって表れ、2021年度の全社平均の総労働時間は1,910時間でした。労働時間に対する意識が変わったことで、生産性や利益率にも改善が見られました。また、長時間労働が理由の退職者が大幅に減少したことも、成果の一つであると考えています。

勉強会で実施した「ストレッチ運動」

優良法人認定の取得を目指す
企業様へのメッセージ

健康経営に取組むことは、「会社の成長は皆さんの心身の健康あってのことだ」という社員に対しての強いメッセージです。そして、トップ自らが実践し、そこに投資することで会社としての一体感や推進力が生まれると感じています。
生活習慣の改善は心身の活力につながり、コミュニケーションの活性化はチームの連携を高め、業務の効率化は経営の効率化につながります。つまり、健康経営に取組むことは、社員・会社双方が同じベクトルで成長していける仕組みづくりでもあります。ぜひ、多くの企業様に健康経営優良法人認定取得に向けて取り組んでいただきたいと思います。

代表取締役 橋詰 秀彦さん