健康経営OSAKAレポート2021

製造業

象印ファクトリー・ジャパン株式会社

事業内容
炊飯ジャー・電気ポット・ガラスまほうびん・加湿器の製造
従業員数
358名
男女比
男性70% 女性30%
平均年齢
44.6歳

既に取り組んでいた施策が健康経営とマッチ。
新卒採用で優位に立つためにも優良法人認定の取得を
めざしました。

健康経営を始めたきっかけ

人事担当者向けのセミナーに参加し、健康経営のことを知りました。話を聞いてみると、当社で既に取り組んでいる施策と方向性が一致しており、新卒採用で他社より優位に立つためにも健康経営を開始しました。

組織体制

経営層 1
部署担当者 1

執行役員 管理部長河端 学
管理部脇田 文子

大阪本社管理部の2名を中心に、2か所ある工場の管理部にも協力を得ながら推進。社内の安全衛生委員会において衛生管理者を務めている脇田さんが実務を担当しています。

施策内容

ノー残業デーの設定など長時間労働対策が功を奏し意識改革に繋がったようで、時間外勤務の月平均は7~10時間に。また従業員からの要望に応えて、保育所送迎のための時短勤務の対象を小学校就学までから小学3年生までに引き上げるなど、働きやすい職場づくりにも力を入れています。

従業員の体力づくりのためにトレーニングルームを開放しています

認定基準で力を入れた項目

保健指導です。生活習慣病予防健診を受けた後、特定保健指導の対象となった従業員が自主的に面談に臨むことが少なく、実施率の低さが課題でした。そこで会社で一括管理することとし、保健師の方に来社してもらい就業時間内に面談できるようスケジュールを作成しました。当社は交代勤務なのでスケジュール調整に苦労しましたが、全員が面談を受けられるようになり、初回面談は100%実施しています。

健康経営を実施した結果

特定保健指導の他にも、健診後に再検査が必要と判断された従業員に対し、受診勧奨を行っています。受診しない従業員には産業医面談を行い、再検査の必要性を説明することで、再検査受診率が100%となりました。徹底した受診勧奨により、自覚症状がないからと先延ばしにしていた従業員の前立腺がんを発見することができました。今では職場に復帰していますが、再検査に行くよう言い続けたことで、がんを早期発見することができ、本当に良かったです。

病気が原因で退職する従業員が出ないように、
両立支援に力を入れています。

健康経営の開始翌年から2年連続で優良法人認定を取得した象印ファクトリー・ジャパン。
スムーズに施策が進んでいるコツについてお伺いしました。

執行役員 管理部長 河端 学さん

治療と仕事の両立支援についてお考えをお聞かせください。

脇田さん

「治療で長期休暇が必要となる場合に備えて、有給休暇を最大60日まで積立可能としました。年休40日と合わせると有給期間100日の休みを取れます。また、10年以上勤務した従業員は、前述とは別の休職制度として有給休職期間6ヶ月に加えて無給で1年間の休職が可能です。」

河端さん

「日本の人口が減少していく中で、人材の確保は重要課題です。特に熟練した技術を持つ従業員の退職は会社として大きな痛手を受けますので、病気が原因で退職することがないようにしなくてはいけません。暫く休んで治療に専念し、また職場に戻ってきてもらえるよう休暇制度を手厚くしています。」

健診体制も手厚いそうですね。

脇田さん

「50歳以上の男性従業員を対象とする前立腺がん腫瘍マーカーや、婦人科検診では乳がんエコーや腫瘍マーカーCA12 5を全額会社負担で実施しています。また、自己負担の追加検査も、可能な限り就業時間中に会社で受診できるよう体制を整えました。」

河端さん

「当社は工場を持っていて、健診のために製造ラインから一人抜けたら、そこに誰を入れるか段取りをしておく必要があります。そこで健診受診のために、全従業員のスケジュールを調整し管理しています。」

産業医との連携について教えてください。

脇田さん

「産業医の先生は月に一度来社され、希望者は気軽に面談でき、自身のことだけでなく家族の健康相談も可能です。また、治療のための休暇から復帰する際は、主治医の診断書をもとに産業医と面談を行います。」

健康経営をうまく進められているコツは何だと思われますか?

河端さん

「当社は昔からアットホームな社風で、親御さんや子どもが病気の際は早退を促す環境ができていました。健康に関することは優先し、助け合える文化があったので、健康経営の施策もスムーズに進んだと思います。」

管理部 脇田 文子さん

今後の課題について教えてください。

脇田さん

「2020年から屋内では禁煙となりましたが、依然として喫煙率が高いことです。」

河端さん

「制度は整っているものの、個人の健康意識はまだ低いように感じます。罹患後ではなく予防するという次のステップに来ているのだと思います。」

優良法人認定の取得を
めざす企業様へメッセージ

優良法人認定の取得そのものを目的とするのではなく、取得することで何をしたいのかを明確にする必要があると思います。当社の場合は新卒採用を優位にすることでしたが、健康経営には他にもさまざまなメリットがあります。実施の目的を社内で共有できれば、理解を得られて予算も下りやすいのではないでしょうか。会社の課題解決に向けて健康経営の活用をお勧めします。

健康経営年表

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